Casa Futuro Lab. メキシコ

デザインエンジニアリングラボ  メキシコ長期インターンシップ 7月レポート

「8月のWSに向けて」

平成29年度メキシコ長期インターンシップ生

デザインエンジニアリングラボ

稲寺 正也

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 メキシコ最北部ティファナの7月,夏が本格始動する時期ですが日本の夏と比べ湿気が少なくとても過ごしやすい環境です.
気候も穏やかで毎日気持ちのいい日々を過ごしています.

WS in Tijuana in August

8月17日~8月23日にティファナで “食×トレーラーハウス” をテーマとした,私達長期インターンシップ生による半年間の赤いトレーラーハウスを用いた社員食堂の改善成果発表や,バハ・カリフォルニアを代表する3つの大学による建築,デザインエンジニアリング,食の1日ずつのワークショップを開催します.
更に,その中の19日にはKB FOAMにてオープンカンファレンスを行います.
そこで私たちが改善した赤いトレーラーハウスを実際に見て頂くことができます.
7月はこのWSに向けて残り少ない期間を無駄にすることなく,赤いトレーラーハウスの社員食堂を社員が機能的で快適に過ごせる環境になるように,またWSでインターンシップ生として花を咲かせたいと思い活動してきました.
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図1  8月WSポスター写真①

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図2 8月WSポスター写真②

 

赤いトレーラーハウスの改善活動

 7月は赤いトレーラーハウスの最終目標風景を描き,それを基にし,他のインターンシップメンバーと共有しながらアイデアを実現するためのDIY活動を行いました.
7月に行ったDIY作業の内容は以下の3点です.

  • ダイニングルームの壁の修繕兼黒板塗料の塗りつけ,
  • バックドアの新ドア作成,
  • 三角コーナー作成です.

1点目のダイニングルームの壁の修繕兼黒板塗料の塗りつけについては,私がここでインターンシップ生として来る以前は赤いトレーラーハウスの内寸幅が8ft(2.44m)しかありませんでした.
それにも関わらず,幅1ft(0.3m)のカウンターが壁に取り付けてあり,その対面には同じく幅1ft(0.3m)のベンチのような長椅子が取り付けられていました.
その長椅子とカウンターの間には,幅1ft(0.3m)の椅子に幅0.68mの机が置いてありました.
そのことにより人が通れる範囲が0.86mとかなり狭いスペースしかなったので6月時点で長椅子とカウンターは取り外し,使用範囲を広くしました.
しかしながら,どちらも壁に設置してあったので取り外した痕が残っており見た目は良くない状況でした.
そこでメキシコのバハカリフォルニア自治大学(UABC)からインターンに来ている建築学科専攻のメキシコ人学生,アルマンド君とクラウディアさんと相談し,バックドアから見て,ダイニングルームの右側は白一面の壁に塗り替える工事,左側は黒の黒板塗料と木材を使用し文字が書けるインフォメーションボードに工事を共同で行いました.
その際,木材については以前バックドアを外した際に出てきた木材を再利用するなどコスト削減を目指しつつ作業に取り掛かりました.
結果としては黒板ができたことにより赤いトレーラーハウス社員食堂の1週間のメニューが書き出すことが可能になりました.
それにより社員が赤いトレーラーハウスで食事する際,翌日以降の昼食が何なのか知れるようになりました.
今では夏ということで海洋動物の絵がダイニングを彩っています.
トレーラー昔寸法

図3 トレーラーハウスの幅の内寸法計算

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図4 カウンター取り外し後の痕(壁:左側)の写真

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図5 現在の壁(左側)の写真:1週間の定食メニューと海洋動物の絵

  2点目のバックドアの新ドア作成については以前から赤いトレーラーハウスの問題として上がっていた,”室内の暗さ”と”虫の侵入”を改善するため,日光が室内に取り込みつつも,虫の侵入を妨げる仕様を満たす新ドアを作成しました.
こちらも壁塗り替え作業同様,インターンシップ生で活動しているメキシコ人学生アルマンド君とクラウディアさんと共に協同制作を行いました.
デザインはアルマンド君に依頼し,私はドアの材料の調達と工事を行いました.材料の調達については私だけでは言語の壁,周辺環境の認知の低さ等の理由より困難であったためKB Foamの職員に休憩時間中頼み込み,木材の調達を手伝って頂いたことによりスムーズに作業開始へと移れました.
ドア自体の構造は簡単で既成品のスライドドアの周りに木材で枠を作り,元から存在するトレーラーのバックドアに木の構造を取り付け,その間を木材と虫よけ用の網のシートを貼り付けています.
製作期間は1週間強とかなり大掛かりなものでしたが,ドアができたことにより社員食堂内の雰囲気が明るくなり,外の景色を見ることが可能になりました.
また,虫が入り難くなり,デザインだけでなく衛生的にも良くなりました.
8月は新ドアの入り口前に階段を設置し,このドアからも社員が出入りできるようにする予定です.
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図6 元のバックドアの写真

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図7 ドア作成風景写真

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図8 ドアの途中経過風景写真

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図9 ドア完成後とアルマンド君の写真

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図10現在のドア内側写真

 3点目の三角コーナー作成については6月まで問題に上がっていたことに料理作業中のキッチンの生ごみの処理が不便なことがありました.
改善方法として,日本のキッチンには欠かすことができない主婦の味方 “三角コーナー” の設置を試みました.
しかし,メキシコには三角コーナーというものはキッチン用品店,ホームセンター,スーパーマーケットで探しましたが全く見つかりません.
そこで,ないなら自作すれば良いのでは,と考え3DCADソフトで三角コーナーを設計し,3Dプリンターで作成しました.
工夫として,生ごみを受ける部分のパーツと足のパーツを取り外し可能にしたことにより,生ごみをごみ箱に移す際捨てやすくなっています.
今では,キッチンに欠かせないものとなっています.
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図11 三角コーナーの3Dデータ写真

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図12 三角コーナーのモデル写真

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図13 三角コーナー設置後の写真

8月のWSに向けて

 8月のWSまで残り17日,インターンシップ生としてできることを一つ一つ熟していき,KB Foamに少しでも貢献していきたいと思います.
8月23日のWSの最後の日まで突っ走ります.
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14 7月のメキシコ美女とのツーショット写真