メキシコ長期インターンシップ 11月レポート
千葉大学国際教養学部
松岡 由香利
生きていく上で必要不可欠なお金。メキシコには日本では考えられないような貧困格差があります。日本でも有名なZARAが入っているような大型ショッピングモールで服を買い、コストコで十分なだけの食べ物を買い込んでいく人達。学生の自分なんかよりもたくさん稼いで裕福な生活をしているんだろうなと見てわかるほどの人がいます。
一方で、「ちょっと遊びに行こうよ」というと、「ごめんね」って返ってくることもたくさんあります。でもそれは予定があるからではありません。外に遊びに行くだけの余裕は今はないということです。
みなさんメキシコの最低賃金は知っていますか。一日80.04MXN、日本円にして480円くらいです。私はそんな状況をみて、「そんな生活代わってあげたい」など言えません。なんて非情なやつかと思われるかもしれませんが、日本に生まれてよかったと思います。日本やメキシコの裕福層のように、安定してお金が手に入る職を比較的容易に見つけられるとは、なんともいい社会です。優しい社会です。
それでも、スーパーに行くよりも市場に行って、日本食レストランに行くよりも美味しくて安いタコス屋さんを探す方が圧倒的に楽しいと感じ、せめてメキシコにいる間は少しでも現地の人のような生活がしたいと思っています。それは新しい文化の発見のためでもあり、地域を知るためでもあり、生きていく上で節約をするためでもあります。
さて、そんな地域の魅力と言えるメキシコ、アグアスカリエンテスの二つの市場とここは美味しいぞと感じたタコス屋さんをいくつか紹介したいと思います。
まず、市場ですがまちの北側と南側に一つずつ大きなものがあるのでその二つを紹介します。
①Agropecuario(北側)
こちらの市場はアグアスカリエンテスの中で最大級の大きさです。野菜、果物、肉はもちろん米や豆、ほうきなどの備品まで揃えることができます。そして、注目すべきはたまに普通アグアスカリエンテスではあまり入手できない白菜や大根といった日本野菜があることです。他にも、ブラックベリーが安かったり、日本にはない果物に出会えたり。
とにかく、まわるのに1日はかかってしまうんじゃないかというこの市場。たくさん面白いものを見つけることができると思います。ぜひ、アグアスカリエンテスに出向く際には訪れて欲しい場所の一つです。
②Centro de abastos(南側)
こちらの市場は北に比べると小規模。ただ、時間があまりないという時にはちょうど良い所だと思います。野菜店と果物店は数軒が近くに密接しており、お肉は大きなお肉屋さんが一つあります。早く、安く食材を仕入れたい時、もしくは南に寝泊まりしていて気軽に市場に行きたい時にはぜひこちらの市場をオススメします。
次に、タコス屋さんを3つ紹介します。アグアスカリエンテスを訪れる際には是非行ってみてくださいね。
①Las Planchitas
煮込まれた柔らかい牛肉をトルティーヤで包み、鉄板で熱した油で表面をあげたらこのバルバコアと言われるタコスは完成です。バルバコアはBBQの意味を持ちますが、タコスはそのイメージとは少し違います。また、メキシコの中でもタコスの名前の捉え方に地域差があるのかもしれません。ここのタコスは、ティファナで食べていた牛肉のビリアタコスに味が似ています。この美味しいタコスはお昼頃にしか開いていないので注意してくださいね。
②Jalisco Tacos
このタコス屋さんの魅力は夜遅くまで開いているということ。夜、皆んなで遊んだ帰りにお腹が空けば行きたい場所です。味も大変美味しく、タンのタコスをレモンと塩で食べれたり、王道のスワデロやビステックもあります。タコスの種類、味、時間にこだわりがある人は行ってみてください!
③El Super Tacos de barbacoa
最後のお店も名前にバルバコアと入っている通り、①で紹介したタコス屋さんと同じ種類のタコスです。私はこの種類のタコスがアグアスカリエンテスの中では一番好きなので、2軒も紹介してしまいました。①と③のタコスはすごく似ているのですが、乗せるためのトッピングやサルサに大きな違いがあります。私は、③のタコスの方が好きなのですが、きっと人によって異なるのでぜひ同じ種類のタコス屋さんでも違いを味わってみてください!