2017年8月に開催されたCBX(CrossBorderXpress)サマーワークショップはメキシコ最北端の町ティファナと、自動車産業の盛んなメキシコ中西部の町アグアスカリエンテスの2都市で行いました。
そして前年度に引き続き、千葉大学とパンアメリカン大学の学生と、今年度の新たな試みである長期インターンシップ生の2名が参加しました。
ティファナでのWSのテーマは半年間の長期インターンシップ生による最終活動報告と千葉大学とパンアメリカン大学でのCFL研究発表、そして現地の3大学によるWSでした。
18日
千葉大学、パンアメリカン大学の学生がティファナに到着し、翌日19日KB Foamにて行われるオープンカンファレンスの準備が行われました。
19日
KB Foamオープンカンファレンス
長期インターンシップ生松岡さんによる半年間行ってきた日本食様式を用いた工場の食堂食改善活動の発表と、実際に来場者にむけて日本食が振舞われました。
続いての長期インターンシップ生稲寺くんからは、トレーラー食堂をより使いやすいものへとするため日々リデザインし改装してきた活動の紹介とトレーラー実物の披露をしてもらいました。
次には3か月間KB Foamでインターンシップを行ったバハカリフォルニア自治大学建築学科のArmandoとClaudiaによる活動報告が行われました。2人の活動は主に稲寺くんの活動の建築的視点からのデザインサポートでした。なぜそのようなデザインに至ったのかをより専門的に話していただきました。
パンアメリカン大学はAnaとMariaからは同大学で行われてきた今までのCFL研究及び活動の報告や、実際に日本を訪れた2人のメキシコ人視点から見た日本がどのようなものであったかに触れた小話が私は印象的でした。
そして千葉大学からは本田さんと中野くんがトレーラーハウスの新たな使用方法の提案をしてくれました。低所得者層向けだけでなく、趣味と生活空間が一体化した新たな発想にはトレーラーハウスのイメージ改善などさらなる可能性を感じさせていただきました。
どのプレゼンもそれぞれのアイデアの紹介だけでなく、実際に物を作ってきたという実践が伴ったとても興味深いものでした。
20日
この日は日曜日ということで、ポポトラというローカルな魚市場や、大きな漁港の町エンセナーダ、世界で二番目の高さといわれる潮吹き岩ラ・ブファドーラ、そしてメキシコ産ワインの約90%が生産されているバジェ・デ・グアダルーペとバハカリフォルニアツアーを楽しみました。
21日Escuela Libre de Arquitectura WS
ティファナを代表する建築学校 Escuela Libre de Arquitecturaにてワークショップを開催いたしました。このWSでは日本と縁のある折り紙をテーマとし、紙を折ることで強い構造を作るというものでした。
折り紙に慣れ親しんだ日本人でも、折り紙とは全く勝手の違う折り方の連続でとても苦戦しました。
22日UABC WS
UABCではKB Foamでのオープンカンファレンス同様に、UABCの学生に向け各々の活動及び研究の発表とUABCの学内ツアーを行いました。
23日Culinary Art School WS
ティファナ最終日はバハカリフォルニアを代表する料理学校Culinary Art Schoolにて、日系人シェフのKenjiさんによる日本食×メキシコ料理というKenjiさんならではの文化を超えた料理教室を開催していただきました。
鮭のメキシコ風西京焼きや、和風エビのタコスなど馴染み深いようで新鮮な日墨料理を堪能させていただきました。
アグアスカリエンテスでは、某日系自動車部品メーカーの工場見学や、国境の町ティファナとは違ったより濃いメキシコの雰囲気を味わうためアグアスカリエンテスの隣にある世界遺産の町サカテカスを訪れました。
そしてパンアメリカン大学では自然生活×トレーラーハウスをテーマに既存インフラに依存しない自立型エコトレーラーハウスのアイデアソンを行いました。
トレーラーハウスに菜園スペースを設置したものや、雨水の利用など様々な案が出てきました。