あけましておめでとうございます。
お久しぶりです、メキシコ在住の堀内です。
以前はFeria de San Marcosにてお好み焼きの屋台を出した記事を書かせていただきました。
前回の記事
今回はその後の僕の活動を紹介させていただこうと思います!
Feriaを通して、作ったものを喜んで食べてくれている姿を見たり、お客さんとの交流など素晴らしい体験をさせていただきました。そしてそれらの経験から、ここアグアスカリエンテスにて実店舗のお店を持ちたいと考えるようになりました。
そして、店舗を出す場所や店の形態を考えているときに、Feriaを通して知り合った近所に住む日本人の方も店を持ちたいということで意気投合し、昨年5月末ごろに共同経営でお店を出そうということで話がまとまりました。
またその方は日本で、厨房で働いていた経験もあり何かと心強い相方ができました。
そしてお店の名前をどうするのかという話をまず行いました。
話している中ですぐにKABUKIにしようと決まりました。
なぜこの名前にしたかというと、お互いがグアテマラのアンティグアという町に縁があり、そこにある唯一の日本食レストランの名前がKABUKIという名前でした。お互いの中南米に住むこととなったルーツでもあり、お互いがお世話になったお店なので、そのお店のように多くの人から愛されたいと考え、また相方がそのKABUKIのオーナーと友人でもあったため、電話をして同じ名前を使わせていただく了承を得ました。
そこからはお互いに店舗の候補地となる場所を探し、見に行くといったことを繰り返し、探しはじめて数週間ほどたった6月末ごろによい場所を見つけ、契約に至りました。
探していた条件としては、十分な駐車場があるということでした。ここアグアスカリエンテスは車社会でどこに行くにも車での移動となりますが、治安面からここに住む日本人は路上駐車を敬遠するためです。また、ここに決めた理由のひとつとして、このモールがまだ新築1年ほどで内装も新しく改装費があまりかからないということもあります。そしてすぐ横には、アグアスカリエンテスの南に住む多くの日本人がよく使うスーパーがあり、場所も認知されやすいと考えたからです。
そしてお店のコンセプトは、ぱっと食べられる日本食ファストフードにしようと話し合いました。というのも、この国では注文から料理の提供までものすごく時間がかかるお店が少なくありません。ファストフードの代名詞でもある某有名ハンバーガーチェーンであっても、注文から30分待たされることが珍しくありません。日本のようにぱっと入ってぱっと食べて帰るということの出来る飲食店が少ないため、現地に住む単身者をターゲットに仕事帰りでの晩御飯や、昼食に素早く食べられるお店を目指すことにしました。
そして、日本食ファストフードかつ、この町で美味しいものがないものを考えていった結果、牛丼、カレー、うどんをメインにすることにしました。
こちらが現在販売しているメニューの一部の写真です。
そこからはレシピ開発は厨房経験のある相方が、営業許可や開業にあたって必要となる各種ライセンスや書類関係の手続きを僕が行うといった役割分担をし、少しずつ着実に進めてきました。
メキシコにおいては、開店に必要な手続きやその費用は各州によって大変異なるようですが、ここアグアスカリエンテスはそこまで難しくなかったようです。
実際に僕が行った手続きとしては、市役所の都市開発部門に行き、テナントの使用目的を飲食店として登録すること、その手続きが終われば、市役所にて営業許可証の発行、そして食品衛生責任者の講習を受けることでした。それぞれ待ち時間などが2週間ほどあったり、その時の担当者によって必要な書類が違っていたりと日本ではあまりないような振り回され方をしますので、簡単なようですんなりとはいかないのがこの国です、、、
これらの手続きをしつつ、店内の厨房スペースにガス管を通したり、電気工事など内装工事をしたり、客席や食器類、厨房器具の調達を行ってきました。
周りに支えられながらではありますが、ほとんどの手続きを自分一人で行っていくことで、海外で生きていく力が少しずつ付いてきていることを実感し、自信にも繋がりました。
メキシコに来て常に思うことは、難しいように見えても実際にやってしまえばなんとかなるということです。
そして、お店を持とうと決めて約4か月、2018年9月29日とうとうオープンすることができました。
現在オープンから3か月ほどが経ちましたが、なんとか厳しいながらも黒字です。
現在のお客さんの8割が日本人、2割がメキシコ人といった割合で、今後の課題はいかにメキシコ人のお客さんを増やせていけるかだと思っています。
そのため、今月中にメキシコ人にも認知されている数少ない日本食、ラーメンを導入しようと現在奮闘中です。
こちらが試作したラーメンです。
また、共同経営の相方が家庭の事情により、遅くとも数か月後にはこの町を離れることになってしまったので、これからは孤軍奮闘となります。KABUKI第二章の始まりです。
ただこれまでと変わらず、自分にやれることをしっかり続けていきます。
来年には2店舗目を出せるように頑張っていこうと思います。
アグアスカリエンテスにお越しの際はぜひお立ち寄りください!